マレーシアで見たきのこ

佐々木 勲 

6月下旬マレーシアに旅行した。 気温は32〜3度、日に一度雨が降った。 地震の無い国、台風の来ない国で風も弱い。 市の中心部には世界一高いと言われる425bのツインタワービルが建っているが、うなずける。

  市内観光の途中「国家記念碑」のある公園で名の知れない木の根が地表を蓋うように、張り巡らされている間に、傘径5〜6aで肉が薄く中心が窪んでヒダが垂生している、きのこが群生していた。 カヤタケの仲間と考えられるが、私の本には載っていない。 その近く草の生えた斜面に傘径12〜3a、白地に黒褐色のササクレが傘・柄ともおおっている、ハラタケ科の特徴を備えているがヒダが白い、カラカサタケの仲間か・・・・・。 

  きのこを見ていると一日借り切りのタクシー運転士が私に日本語で「先生」と言った。 娘がきのこの研究をしていると話したのだ。

  マレーシアはイスラムの国である。 近くに大きなモスクがある、昼の礼拝の時、附近は混雑する。 イスラムでない人々は、その時間帯にはモスクの近くには行かないようである。 その前には大きな公園があってよく散歩した。 街路樹も公園の木々も日本で見られる木は一本も無い。

  散策路の切り株に傘径4〜6a、茶褐色、放射状の繊維紋が全面にあり、ヒダは黄サビ色で茶ツムタケと似ているが繊維紋が違う、一片を噛んで見ると苦い、茶ツムタケの近い仲間ということか、名前は不明、切り株はヤシの一種のようだ。

  公園内の芝生に傘径12a灰褐色でノウタケ形のホコリタケがあった。 内部はすでに色が変わって液汁状になっていたが、そばの3aほどの幼菌を割ってみると白い。 ショウロのにおいがした、噛んで見るとシャリシャリとショウロの食感であるが、これも不明。

 十日あまりのマレーシア滞在中に見たきのこで知っているきのこはなかった。